AGA(男性型脱毛症)について
AGA(男性型脱毛症)は、成人男性に多く見られる脱毛症の一種で、額の生え際や頭頂部から徐々に髪が薄くなるのが特徴です。進行性であるため、早期の対策・治療が重要とされています。また、脱毛症にはAGA以外にも様々な種類があり、原因や治療方法が異なるため、まずは正確な診断が必要です。
原因
男性ホルモン(DHT)の影響
男性ホルモン「テストステロン」が、5αリダクターゼという酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、このDHTが毛根に悪影響を与えて毛が細く短くなる=軟毛化を引き起こします。
遺伝的体質
AGAは遺伝の影響が大きく、家族に薄毛の人がいると発症しやすい傾向があります。
● FAGA(女性型脱毛症)
加齢やホルモンバランスの乱れ(更年期など)、ストレス・過度なダイエット・生活習慣の乱れ、女性でも男性ホルモンの影響を受けることがある。
● 円形脱毛症
自己免疫反応患:自分の免疫細胞が毛根を異物とみなして攻撃してしまうことで、突然丸い脱毛斑ができる疾です。
● 脂漏性脱毛症
頭皮の皮脂分泌の異常:皮脂の過剰分泌やマラセチア菌の増殖により、頭皮の炎症が起こり、毛根にダメージが加わります。
● 牽引性脱毛症
髪を強く引っ張るような髪型(ポニーテール・エクステ・編み込みなど)長期にわたり頭皮に物理的な負担がかかることで毛根が弱り、脱毛が進行します。
● 薬剤性脱毛症
抗がん剤や一部の薬の副作用により、毛根の細胞分裂が一時的に停止し、全身的に脱毛が起こることがあります。
診断・検査方法
医師による問診・視診・引っ張りテスト・マイクロスコープ、ダーモスコピーによる頭皮観察。血液検査、ホルモン検査。
当院の治療法
脱毛症の治療は、症状の種類や進行度、性別や体質などに応じて選択されます。
特にAGA(男性型脱毛症)は進行性の疾患であり、早期の治療開始が非常に重要です。
AGAの治療では、まず内服薬(フィナステリドやデュタステリド)によって、脱毛の原因となる男性ホルモン(DHT)の生成を抑えることが基本となります。さらに、外用薬(ミノキシジル)を併用することで、発毛を促進し、髪の成長をサポートします。
近年では、再生医療を応用したメソセラピーやHARG療法、また自毛植毛による外科的治療も選択肢として注目されています。これらは自由診療として提供されることが多く、より積極的な治療を希望される方に適しています。
一方で、AGA以外の脱毛症にはそれぞれ異なる治療法があります。円形脱毛症ではステロイド治療や免疫抑制剤の使用、脂漏性脱毛症では頭皮の炎症を抑えるケアが必要です。また、女性型脱毛症(FAGA)ではホルモンバランスや生活習慣の見直しが重要となります。
脱毛の原因は人によって異なり、症状が似ていても治療法は大きく変わることがあります。そのため、まずは医師による正確な診断のもと、適切な治療を継続的に行うことが大切です。
自宅でのケア・注意点
AGA(男性型脱毛症)やその他の脱毛症は、医療機関での治療に加えて、日常生活でのセルフケアがとても重要です。
頭皮と髪にやさしい生活習慣を心がけることで、治療効果を高めたり、脱毛の進行を抑えることが期待できます。
◇ 自宅でのケア方法
- 頭皮を清潔に保つ
1日1回を目安にシャンプーを行い、皮脂や汚れをやさしく洗い流しましょう。爪を立てず、指の腹でマッサージするように洗うのがポイントです。 - 低刺激なシャンプーを選ぶ
頭皮に合わない成分は炎症や脱毛の原因になることがあります。アミノ酸系シャンプーやスカルプケア用の製品がおすすめです。 - 毎日の睡眠・栄養を大切に
髪の成長には十分な睡眠とバランスのとれた食事(特にたんぱく質・亜鉛・ビタミン類)が欠かせません。 - 頭皮マッサージで血行促進
毎日数分でも、頭皮をやさしくもみほぐすことで、血流が良くなり、毛根への栄養供給が促されます。 - ストレスをためこまない
ストレスはホルモンバランスを乱し、脱毛を悪化させる要因となるため、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。
◇注意点
- 自己判断で薬を中断しない
効果が現れるまでには数ヶ月かかることが一般的です。焦らず継続することが大切です。 - 過度な洗髪・頭皮への刺激を避ける
1日に何度も洗う、熱いお湯で洗う、強い力でこするなどは逆効果になることがあります。 - 過度なダイエットや偏った食事は避ける
髪に必要な栄養が不足すると、抜け毛が増える原因になります。 - 発毛を謳う怪しいサプリや機器に注意
医学的根拠のない商品や過剰な広告には注意し、医師の指導のもとで治療を進めましょう。